安全講話メモ
平成14年1月15日
航空安全管理隊
ヒューマン・エラー対策
事例
・編隊飛行訓練のため、教官(右席)、学生(左席)で、3機編隊の3番機として離陸。
・1番機として帰投を開始。
・編隊着陸実施のため、滑走路に進入。
・脚上げのまま接地。
事故に大きく関係した不具合
脚下げ未実施
気付かなかった
助言できず
この事例で見られた主なエラー
1 忘れ
・機上整備員への指示
・脚下げ指示
・サーキット・ブレーカー
2 他へ注意
・滑走路へ集中
・フラップ故障機へ集中
3 思い込み
・全部操作しているはず
・教官は気付いているはず
1 忘れ対策
日常での訓練
項目の決定
↓
実 施
↓
翌日チェック ・ちゃんとやった?
・きっかけに気づいた?
・どんなきっかけにすべきだった?
2 他への注意にたいする対策
注意
人間の注意力は一定量
判断や行動には注意の配分が必要
突発的事象
目立った事象 → 効果的対策はない
興味を事象
初心者に見られる注意集中は訓練によって改善可能
訓練→技量向上
注意対象の明確化
行為スキーマの形成
3 思い込みに対する対策
対策
情報:正確な情報の入手
例)本人に直接聞く
期待・予想・先入観:正しい知識の習得(?の目)
例)ほんとうにそう?
他人の目を活用
当事者→他人:状況を報せる
自分が知っている場合での相手が知っているとは限らない
不十分な情報は相手が勝手に解釈
他人→当事者:助言させる
助言しやすい環境
・発言を後悔させない
・発言したことを評価
・良好な人間関係
自分が助言する場合
・相手に都合良く解釈しない
・余裕があれば、まずは探りから
・遠慮が命取りになることがある
「個人主義を生かした訓練と、権威を恐れず、しかし、尊重する態度」
エラーを少しでも少なくする →エラー・レジスタント
・M-SHELモデルの活用
エラーが事故につながるのを防ぐ →エラー・トレラント
・コミュニケーションの前提は人間関係
最後に(まとめ)
|